さりげない気遣いが大人になってからはポイントが高いです。

通っていた小学校が、他の小学校との統合により、廃校となることが決まりました。そのため、廃校前に思い出を語り合おうということで、地元の料亭で同窓会が開かれました。

 

遠方に嫁いだため、普段は同窓会には顔を出さない私ですが、廃校となると話は別です。母校に別れを告げるため、実家への帰省がてらに参加しました。

 

久しぶりに顔を合わせた、かつてのクラスメートたちには、それぞれに面影がありました。しかし中に1人、当時とは全く異なる印象の男性がいました。彼自身は変わっていませんが、私が大人になったことで、当時とは違う印象を覚えたのです。

 

具体的にはその男性は、当時は物静かで目立たず、正直空気のような存在でした。スポーツが得意だったり、明るい性格をしていたりする男子と違い、全く注目されていませんでした。

 

久々に会った同窓会でも、それは同じでした。自分から積極的に話題を出したりすることもなく、話しかけられれば、静かにほほえみながら言葉少なに受け答えをする感じでした。同窓会 服装も、地味でシンプルなスーツでした。

 

しかし、皆が食べ終わった後のお皿を重ねて部屋の隅に移動させたり、コップの下にできた水の輪を拭いたりと、さりげない気遣いをしていました。お酌して回ったり、皆の追加注文をまとめたりといった、目立つアピールではありません。本当にさりげなく、それでいて場を快適にするためには必要な動作をしていたのです。

 

私はそこを、とても素敵だと思いました。静かに見守り、必要に応じてそっとサポートする、男らしい頼もしさを感じました。

 

思えば小学生の時も、彼はグループ研究でのポスター作りで、背景の描き込みや資料の片付けなど、皆がやらなかったことを黙々と行っていた覚えがあります。当時はそのことを特に魅力に感じていませんでしたが、大人になった私の目には、とても魅力的に映りました。このような男性が夫だったら、家事や育児でのストレスが溜まりにくく、毎日が過ごしやすいだろうなと思いました。

 

目立つ格好良さではなく、周囲が困らないようにと、陰から支えてくれる優しさや真面目さ。この男らしい魅力に気付くことのできなかった当時が悔やまれます。