同窓会でラブレターをもらった子との再会しました。

同窓会に行くのは、本当は乗り気ではありませんでした。最近は白髪も出てきたし、子どもを産んでから体型も変わってしまったし、自分のおばさん具合を昔の同級生に見せるのっていやだったんです。でも、仲の良い友人から「絶対来て!」というラブコールを受け、しぶしぶ参加することになりました。同窓会の会場になったのは、都内のイタリアンレストラン。

 

パーティールームでバイキング形式のお店で、なかなかおしゃれなところでした。わたしが会場に着いた時には、すでに何人かの旧同級生たちがいました。その中に、すぐに当時の部活で一緒だったA子を見つけ、わたしはすぐに彼女に話しかけました。A子もすぐにわたしに気が付き、大盛り上がりをしていたときです。「あれ、○○さんでしょ。」と後ろから声をかけられました。

 

振り向くと、スーツ姿の同窓会 服装のすらりと背の高いイケメンが一人。「??」こんなイケメン、全く覚えがない、と固まっていると、「あー!T君でしょ!」とA子が叫びました。T君!私は目を丸くしました。というのは、当時のT君はわたしより背が低くて、かっこいいというよりはかわいいといったタイプの子だったからです。しかも、サッカー部だった彼はヤンチャなイメージが強かったので、スーツ姿だと全く他人のように見えてしまうのです。

 

でも、まじまじと顔をのぞきこんでみると、確かに当時のT君の面影がありました。「かっこよくなりすぎてて誰だかわかんなかったよ!」と本音を言うと、T君は照れ笑いをしていました。「ドリンクをとってくるね」と言って私たちの側を離れたT君を、わたしは自然に目で追いました。こんなに素敵になるって知っていたら!実は、わたしはT君からラブレターをもらっていたことがあったんです。

 

と、言ってもそれが本当にT君の物なのか、いたずらなのはわからないのですが。ある日登校して机の中に教科書を入れようとしたら、中で何かがくしゃっと音をたてたんです。なんだろうと思って引き出してみたら、「○○さんのことが好きです。Tより」と書いてあったのでした。わたしはびっくりしてそれをまた机の中に押し込んでしまいました。そのラブレターのことについては、T君に卒業まで聞くことができませんでした。

 

あれは、本当だったのかしら、いたずらだったのかしら。「はい、ドリンク」いつの間にかT君が私にドリンクを持ってきてくれていました。自分の分じゃなくて、わたしの分を取りにいってくれていたなんて。今だったら、恋に落ちれたのに。でも、今のわたしには家族がいるからそういうわけにはいかないけれど。あのラブレターのことは、永久に彼に聞くことはできなさそうでした。